滲みの間合い
Fluctuating Intimacy
2024年9月に開催された、土屋未久さんの個展『滲みの間合い』の広報デザインを担当しました。会場は、京都・二条の住居兼ギャラリー「熊間」。長屋を改装した空間で、作家が滞在しながら土壁に絵を描く様子も公開される、展示と制作が地続きの構成です。
初回の打ち合わせでは、「残っていく(あるいは消えていく)」広報物にしたいという要望がありました。特に印象に残ったのは、作家自身が採取した土を用いて作品を制作する点でした。この土地との関係性を広報にも反映するため、採取地を記した京都の地図をDMの主モチーフとし、展示の背景が読み取れる構成を目指しました。
両面仕様のDMでは、片面に過去作品のアーカイブ、もう片面に今回の制作に関連するフィールド記録と写真を掲載。素材には、透け感のある紙を選定し、折り重ねた際にも作品の儚さや時間の経過が感じられるよう設計しています。